『パパ、お月さまとって!』

絵本って大体ママと子どもの世界なんですよ。パパが主役級の活躍をする絵本って、これくらいしかないんじゃないかな?ぜひパパに読み聞かせしてほしい1冊ですね(^^♪

 

偕成社(1986)

作 エリック・カール 訳 もりひさし

私的推奨年齢 2歳~

絵のタッチ 「世界の子どもの絵展」でみたことがある感じ

日本の絵本とは一味違うダイナミックな筆遣いと鮮やかな(でもくどくない)色使いはインパクト大です。でもなによりインパクトがあるのは、絵が縦に横に、2倍4倍の大きさに広がることです。パパが長いはしごを担ぐシーンでははしごの長さを強調するように左右にページが広がって、見開き4ページに。パパがお月さまにたどり着いたシーンでは折りたたまれた絵ががばっと広がって、お月さまの大きさを表現しています。私は仕掛け絵本はあんまり好きではないけど、これは夢が広がっていいですね。ただ、広がる部分はとっても破損しやすくて、何度も何度も絵本修復テープで補修する羽目になるところが難点w

ストーリー 娘のためならどこまでも頑張るパパの冒険物語

「パパお月さまとって」と娘に頼まれたパパは、はしごを上ってお月さまを取に行きます。満月は大きすぎて持ち帰れないけれど、半分くらいになったら小脇に抱えて娘のもとへ持って帰れる。そんなバカな!と薄汚れた大人である私は思うけれど、うちの双子は目をキラキラさせて聞いていました。娘は大喜びしてお月さまと遊ぶけれど、お月さまはだんだん小さくなっていき、やがてきえてしまいます。けれどしばらくすると、お月さまはまたお空に輝いていました。

うちの子達はこの本が大好きで、2歳のころは月を見るたびに「パパ取って!」と言っていました。「まずは長いはしごを探さないとね?」「パパ太ってるからはしご登れないかもよ?」「じぃじに行ってもらう?」なんてことを言いあった思い出があります。そんな可愛かった双子も4歳となり、「お月さまは地球より小さいけど、とっても大きいんだよね?」「ロケットがないと行けないんだよね?」なんて言うようになったんだから、子どもの成長って早い。今でもお話として楽しく読んでますけど、子どもの月に関する知識はこの2年ほどで劇的に変化しています。同じ絵本を読んでいても、成長に伴って目をつけるところや感じ方が変わってくる。そうやって成長を感じられるので、やはり気に入った絵本は購入して繰り返し繰り返し読んでいくのがいいですね。

 


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