『どうぞのいす』

双子が大好物のプリンを食べているとします。その目の前で、「美味しそうだね」と言います。ちいちゃんはスプーンからこぼれるほどのプリンをすくって「あーん」してくれます。あんちゃんは背中でプリンをガードして急いで食べ切ります。私もちいちゃんの優しさを見習いたいと思います。

今日はそんな心優しいちいちゃんが好きな可愛いお話を…。

 

ひさかたチャイルド(1981)

作 香山 美子  絵 柿本 幸造

私的推奨年齢 2歳~

絵のタッチ 小学校高学年の女の子が描く絵

絵の具の優しいタッチで描かれる動物たちは、ぬいぐるみのようにキャラクター化されていてとっても可愛い。女の子が好みそうな、親しみやすい絵だと思います。

ストーリー 「どうぞのいす」から始まる思いやりの輪

うさぎさんは、自分で作った椅子を木の下において「どうぞのいす」という立札を立てます。最初にやってきたロバさんは、背中にのせていたどんぐりのかごを置いてちょっと居眠り。その次にやってきたのはクマさん。どうぞのいすに置かれたどんぐりを全部食べていまい「これでは後の人がお気の毒だから」と、替わりにはちみつを置いていきます。そんな風に次々に動物がやってきては前の人が置いていったものを食べ尽くして、かわりに自分が持っていた食べ物を置いていきます。ロバさんがお昼寝から覚めたとき、どうぞのいすの上には美味しそうな栗が…。「どんぐりってくりの赤ちゃんだったっけ??」と思うロバさんでした。

自分が作った椅子を道行く人の休憩用に使ってもらおうと考えるうさぎさんがまず優しい。全部食べ尽くしては後からやって来る人が可哀想だからと、何かしら食べ物を残していく動物たちがみんな優しい。ストーリーに目新しさとかわくわくするポイントはないんですけど、とにかく溢れる優しさに触れてほっこりするお話です。優しい気持ちになりたいときにオススメ!

1歳の頃、保育園で隣の子の足を踏んづけて茶碗蒸しを奪い取ったエピソードを持つ私は、あんちゃんのこと欲張りとか言えないのです…。

 

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