『からすのパンやさん』
絵本ってママと子どもの世界なことが多いんですけど、これはイクメンパパが活躍するお話。
偕成社(1973)
作・絵 かこ さとし
私的推奨年齢 4歳~
絵のタッチ クラシック
昔の手描きの看板みたいな雰囲気があります。日本酒のCMキャラクターにいそうなカラスたちが表情豊かで可愛いです。美味しそうな、ユニークなパンの絵もいっぱい出てくるので、パン好きな息子たちも大喜びです。
ストーリー からすのパンやさんが家族の力で貧乏を乗り越える話
パン屋を営むからすの夫婦のもとに四つ子の赤ちゃんが生まれます。夫婦そろって赤ちゃんのお世話に一生懸命になるあまり、パンを焦がしたり、お店が散らかったままになってしまったため、お客さんが段々減り、カラスの一家は貧乏になってしまいます。
しかし四つ子ちゃんがおやつに食べていた売り物にならないお焦げパンがきっかけで、カラスのパン屋さんは再び人気店になっていきます。
私は家族の絆で貧乏を乗り越える感動のヒューマンストーリーだと思っていますw
1970年代というと高度成長期で男は外で仕事!みたいなイメージなんですけど、このパン屋さんのパパは家業を傾けてしまうほど子育てに一生懸命で、こういうパパ像って珍しくて面白いな、と思います。そうやって一生懸命子どもたちと向き合ったから四つ子ちゃんはおやつがお焦げパンでも不満に思わず、友達に宣伝し、パン屋さんの再生につながったのかな、と。「武装警官の一連隊」なんて言葉も出てきて、そういうところは70年代という時代を感じるんですけど、描かれる家族の姿は凄く現代的でそういうギャップが面白いです。内容は分かりやすくて3歳くらいから読んでたんですけど、文がかなり長くて、集中して聞ききれるようになったのは4歳くらいからでした。
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