『ねずみさんのながいパン』

まるで趣味が違う我が家の双子が2人とも好きなもの、それはパンと動物です(大体の幼児が好きともいう)。パンと動物が出てくるお話。

 

こぐま社(2000)

作・絵 多田ヒロシ

私的推奨年齢 2歳~

絵のタッチ 味わい深い職人の4コマっぽい

擬人化された動物たちが表情豊かで、なんとも味わい深いです。色もパステルカラー主体で可愛らしい。

ストーリー 「ねずみさん、ながいパンもってどこいくのかな。このうちかな」という語感のいい語りにのせて、いろいろな動物の食卓が描かれていきます。動物たちは見るからにその動物がすんでいそうな家に住んでいるし、草食動物はちゃんと草食っぽいものを、肉食動物は肉類を食べています。で、ねずみさんがとっとことっとこ走ってたどり着いたのは大勢の家族が待つ自分のおうちでした。大家族で囲むねずみさんの食卓の様子も可愛らしいです。子どもたちは動物の子どもたちの中でどの子がお兄さんなのか、ねずみの食卓に空席があるのはなぜなのか、そんなことを二人で話し合いながら聞いています。因みにながいパンを抱えて走っていたのはねずみのお母さんなのですが、うちの母は「ねずみの体長の数倍もあるこんな重いものを奥さんに持たせて家で待ってるなんて、なんていう夫かしら!」とねずみ父を責めていました。私はまったく気にしていなかったので、同じ絵本でも読み手によって色々な視点があって面白いと思いました。

やっぱり2歳くらいまでは同じ言葉の繰り返しで進んでいく物語が好きですね。多田ヒロシさんの本は絵も味わいがあって力強いし、繰り返しを多用した読みも心地よいので他にも何冊か持っていて、特に子供たちが2歳くらいの時によく読んでいました。4歳になった今でもたまに読むと面白いらしく、あれこれお話しながら聞いています。

 


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